群馬県に拠点を置く矢内建築計画が手掛けたのは、ゆったりとした敷地を生かした平屋の二世帯住宅です。平行に並んだふたつのボリュームは、平屋建築ならではの大らかで適度な距離感が双方に心地良い暮らしをもたらします。新鮮な色味の木材が魅力的な外観も必見です!さっそく見ていきましょう。
外観はフレッシュな色味の木材と、グレーの切妻屋根の組み合わせが爽やかで健康的な雰囲気の佇まいです。三角屋根と中央に取られた四角い開口部を持つこの家は、子供の頃に描いた絵を現実化したかのような形状。老若男女世代を問わず誰しもに愛されるピュアな優しさと可愛らしさを感じる外観です。
違うアングルから外観を見てみると、ふたつのボリュームが少し角度を付けて配置されていることが分かります。ほんの少しの角度ですが、こうすることで建物で庭を囲むような形となり、日差しが気持ちのいい庭で自然と世代間の交流が行われるという、快適な距離感を保った家族のあり方が可能となったのです。また敷地の周囲は敢えて背の低い生け垣で囲むのみとし、周囲に開かれた友好的な佇まいとなっています。庭の土や砂利の色も建物との共通性を感じさせ、見る人にこの土地に根付いた大らかな印象を与えます。
内部は豊富に取られた開口部からたっぷりと日差しが差し込む明るい室内です。また空間の仕切りを収納式の建具とすることで、それらを開放すればさらに部屋の隅々にまで光が届き、視覚的にも空間的にもより広々とした印象を作ることができます。もちろん状況に合わせたフレキシブルな間取りが可能で、とても機能的で実用性の高い室内空間となっています。
こちらは親世帯のキッチン&ダイニングです。豊かな色彩と質感を持つフローリング、軽やかな明るい色味の木材と白く塗装された壁の清潔感のある組み合わせなど、外観同様シンプルかつ親しみの持てる清潔感のあるデザインです。ラインはクリーンに、シンプルさを維持してモダンに。ダイニングチェアの鮮やかなブルーがエレガントなアクセントとなっています。
親世帯と子世帯の建物で共通するのが、庭に面する出入り口に設置されたこちらの三和土です。内部と外部両方に設置することで境界を曖昧に、さらにそのふたつの間の段差を無くしたことでより外部との接続を強めました。土間のように使うこともできるので、自転車や子供の遊び道具の一時保管場所にしたり、これからの寒い季節には窓を閉め暖かい日差しを楽しむことができます。
ライトアップされた夜間は温かい光がもれ、より家庭的で温かな雰囲気となります。二世帯間を隔絶すること無くスペースをもって緩やかに繋ぐことで、心地良く穏やかな距離感のある二世帯住宅となりました。
【平屋については、こちらの記事でも紹介しています】
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