空間の関係性が作り出す豊かな二世帯住宅

Michiko JUTO Michiko JUTO
大東の家その3, アトリエ スピノザ アトリエ スピノザ Scandinavian style bathrooms
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二世帯だから、ちょうど良い距離感を」、「中庭と吹き抜けで繋がる二世帯家族の家」と2回にわたって紹介した東京に拠点を置く設計事務所アトリエ スピノザが手がけた住宅をさらに詳しく見てみましょう。様々な開口から取り入れる風景や採光が豊かな住空間を演出しています。

中庭と直接繋がるラグジュアリーなお風呂

浴室中庭に突き出た木張りの外壁のボリュームを覚えていますか?上部が2階から続くベランダになっているこのボリューム、実は浴室が収まっているんです。掃き出し窓によってダイレクトに外部空間と繋がる贅沢なバスルームでの入浴タイム、贅沢ですよね。白を基調とした清潔感溢れる設えに、ウッドデッキとシンボルツリーが映えます。日が落ちるとシンボルツリーはライトアップされ、バスルームも天井に設置した間接照明で雰囲気のある演出を。

白で統一したスタイリッシュな水廻り

浴室とパウダールームはガラス板と扉で仕切られており、一体感のあるデザインに。洗面室からも中庭の景色が望め、リラックス感溢れる水廻り空間を作り出しています。この住まいの中心的存在である中庭を介して空間が重なり、奥行きと趣きのあるシーンが生まれる豊かなデザインが目を引きます。奥に見えるのはキッチン。敷地の境界壁には温かみのある表情を作り出す木塀を採用し、建物を柔らかに包み込んでいます。

吹抜けのある玄関がもたらす大らかな雰囲気

玄関は階段と共に吹き抜けになっており、とっても開放的。造作による下駄箱の下部には間接照明を設置し、足元を明るく照らすと共に高級感を醸し出しています。この住宅は三和土を挟んで2方向に上がり口を設けています。このような賢い方法で2世帯を分けることもできるんです。共有しながら程よい距離感を生む2世帯住宅を検討中であれば、是非取り入れたいアイデアです。

ハイサイドライトを是非取り入れよう

次に2階を見てみましょう。階段を上がるとホールとは引き戸で仕切ることが可能な大らかなLDKへと続きます。高い天井を生かしてハイサイドライトを四方に設けています。見えるのは空だけ。明るい光に包まれるこのLDKもナチュラルな木と白い壁や家具で統一し、温かみのある雰囲気を演出。ベンチにもなる造作の収納の背後には中庭と繋がる開口を設け、家全体が緩やかに連続するデザインを取り入れています。

吹抜けを介して繋がる上下階

天井にはやはり質感のある木の素材を仕上げに採用。左手には水平に伸びるベンチそして腰壁辺りから化粧天井まで引き戸を設けています。こちらは開けると1階のリビングと吹抜けを介して繋がるようになっているんです。家族がお互いの気配を感じながら暮らし、豊かなコミュニケーションが生まれる素敵な住まいです。

ベランダに直接出られる洗面コーナー

こちらは2階の水廻り空間です。手前は使いやすそうなシャワーブース、そして洗濯機置き場が続きます。洗面所はボウルとカウンターが一体化したミニマルでスタイリッシュなデザインを採用。奥の扉はベランダへと続き、洗濯物を干すのにも便利ですよね。

コミュニケーションが生まれる連続する屋外空間

水廻り空間から続くベランダは中庭とも繋がり、外部空間を介しても世代間の様々な交流が生まれます。屋根付きのベランダは雨天でも洗濯物が干せる優れモノ。変化に富んだ空間構成が作り出す程よい距離感と楽しさに溢れ、自然を身近に感じられる中庭やその他の外部空間によってさらに心地良さをもたら2世帯住宅、是非参考にしてみてください。

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