木の魅力が随所に生きる、和モダンな木造の家

K.Matsunaga K.Matsunaga
Bulatハウス, しまだ設計室 しまだ設計室 Eclectic corridor, hallway & stairs
Loading admin actions …

日本の住宅は古来から、木とともに成長を育んできました。日本の気候風土に適した木の住宅は、さまざまな文化や生活スタイルを生み出し、ライフスタイルが変化した現代においても欠かせない素材となっています。香りや肌触り、調湿効果など人間の体にとっても優しい自然素材が使われた住宅は、より暮らしを快適で豊かなものにしてくれるでしょう。今回ご紹介するのは、木をふんだんに使い、木目の雰囲気が心地よい和モダンの住宅です。しまだ設計室が「Bulatハウス」と名付けて手掛けたこの家は、住まい手の思いがたっぷりとつまった優しい家となりました。

木材に包まれた外観

全体的にボリュームのある外観は、ホワイトをベースにブラックに塗装された木がアクセントを加え、ラスティックで和モダンの雰囲気を感じる佇まいです。バルコニーの塀、サッシの枠、雨戸にも木がしっかりと使われ、細部にまでこだわりを感じることができます。そして、家の背丈にも伸びる木の枝。葉が芽吹く季節には、この家を優しく緑が包み込み、木漏れ日の心地よい光をもたらしてくれることでしょう。葉が落ちることを嫌い、常緑の木が好まれることもありますが、こうして季節を感じられる落葉樹はより暮らしを豊かなものにしてくれます。

優しい色が迎える玄関

玄関に入った瞬間に、やわらかな色の木に包まれた空間を感じることができます。木目の豊かな床材が目に入り、まるで写真だけでも木の心地よい香りが漂ってきそうな優しい空気の玄関。住まい手の毎日の暮らしはもちろん、招かれたゲストも気持ちが明るくなるに違いありません。両サイドには収納がしっかりと確保され、散らかりがちな玄関の靴やさまざまなアイテムをストレスなく収めることが可能です。耳付きの一枚板が使われた玄関框が高級感と和モダンのぬくもりを演出しています。

吹き抜けの開放感が生きるLDK

この家につけられた「Bulat」とは、インドネシアの言葉で「まる」を意味します。この家を計画する際に、住まい手の思いの中には「家族の部屋がはっきり別れてしまうのではなく、お互いの居場所がなんとなくつながっているような」という空間が描かれていました。それを聞いたつくり手が提案したのは、吹き抜けを中心に「まる」を描くように家族の居場所がつながるプランです。階段や勾配天井が含まれたダイナミックな吹き抜けは開放感がたっぷりと感じられ、伸びやかに過ごすことができるでしょう。

随所に木目の生きる演出がされた内装

肌に触れる場所、目に入る角度、家中のいたるところには木を感じることのできる素材があしらわれています。板張りの天井は木の自然な赤みと白太のコントラストが美しく室内を彩ります。どっしりとした立派な大黒柱も、角が取られた面は木の魅力をより引き出すような木目がアクセントになり、力強くこの家を支えています。目、肌、足や手のひら、香りとさまざまな方法で木のぬくもりを楽しむことができ、ゆるやかに家族の気配を感じられる空間は、より絆とつながりを深めることでしょう。

黒と白木のコントラストが美しい和モダンの雰囲気

外部には黒く塗装された杉板があしらわれ、軒天井やサッシ周り、床材などは白木のナチュラルな色が使われています。黒と優しい木の色が美しいコントラストを奏で、全て白木にするよりも和モダンの雰囲気をより感じられる粋な外観となりました。まるで旅館やレストランのような洗練された雰囲気も感じられ、室内はもちろんのこと、庭からこの家を眺めることも楽しみのひとつになりそうです。心地よい木の素材は、昔であっても、現代でも変わらず私たちの暮らしに彩りを添える存在です。

【和モダンについては、こちらの記事でも紹介しています】

 和モダンな住まいにする6つの方法

※ 和風モダンの魅力

▼homifyで建築家を探してみませんか?無料で使える募集ページで見つけましょう!▼  

募集ページはこちら

Need help with your home project?
Get in touch!

Highlights from our magazine