二世帯住宅、どんな造りが理想的?

Aya F. Aya F.
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二世帯住宅をつくろうとする場合、部屋数はもちろんのこと、共有スペースの有無や生活空間の距離感など、家の造りのバリエーションはかなり多岐にわたります。長く一緒に暮らしていくためには、お互いが心地よいと感じられる造りが欠かせません。今回は、二世帯住宅のつくり方について、実例をご紹介しながら考えていきます。家づくりにおける正解は人によっても、またライフスタイル、ライフステージによっても異なるもの。長く満足のいく家とはどんな形でしょうか。

造りにこだわった二世帯住宅でいい関係をキープ

二世帯住宅というと、文字通り親世代、子世代とが一緒に暮らせる家のことですが、全ての住空間を二世帯の家族が共同で使うようなかつての形態は、かなり少なくなってきているようです。逆に、お互いの関係を良好に保てるような造りが求められてきています。ひとつの建物をどのようにして分けていくのがベストなのかは、家族関係や健康状態なども大きく影響してくるもの。ちょうどよい距離感を探っていきましょう。

棟を分ける

二世帯住宅をつくるにあたり、かなりシンプルな構造として考えられるのが、同じ敷地内に棟を分けてつくること。それぞれの棟に生活に必要な設備が整っているため、独立した形での生活が可能になります。それでいて、隣同士であるため、何かあってもすぐお互い駆けつけることができるのが大きな魅力です。お互いに自立した生活を望む場合、一番気兼ねしない造りかもしれませんね。内線などの設備管理はあったほうが便利でしょう。

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集まれる場所を作る

住宅密集地に建てる二世帯住宅では、やはり住空間も限られてくるもの。こちらは、ご夫婦と二人のお子さんに、ご主人の母という5人で暮らす長屋のリノベーション物件です。結婚前からすでに同居を考えていたとのことで、家の造りにもお互いの距離感への考え方が盛り込まれています。親世代用のリビングが別に作られているものの、家族全員が集まれるスペースがあるため、子世代で来客があっても気にならず、かつ離れすぎずという絶妙な距離感が実現されているそうです。

お互いの存在が感じられる距離感

まちかどのある家, SPEAC SPEAC Modern houses

親世代と子世代が、かなり仲が良いとしても、やはり常に同じ空間にいると疲れてしまったり、何かしら問題が起きてしまったりしがち。とはいえ、あまり遠いと健康状態が気になったりすることもありそうですよね。

こちらの二世帯住宅では、中庭を挟んで親世帯と子世帯とが向かい合う形で建てられています。お互いの様子が窓越し、中庭越しにうかがえるため、ご近所さんのようでありつつも、もうちょっと近い距離でいることができそうです。

Photo: 太田拓実 Takumi Ota

【庭のある家については、こちらの記事でも紹介しています】

庭のある家の魅力と押さえておきたい間取りのポイント

玄関をつなげる

二世帯住宅での家族のつながり方は、造りによってもかなり差異が出てきます。こちらのお宅では、ひとつの玄関を二世帯が共有するというユニークなデザインです。上り口はひとつですが、その先の扉で世帯が分かれます。土間は、家族を結び付ける空間であると同時に、庭へとつながる通路ともなっているのだとか。玄関は人の出入り口という認識が強いものですが、こちらでは空間だけでなく家族ともつながる役割を果たしています。

層で分ける

ひとつ屋根の下に二世帯が暮らす場合に考えられる造りとして、次に挙げるのが層で分ける方法。こちらのお宅では、一階に親世帯、二階に子世帯が暮らしています。年齢が上がってくると、やはり住空間がフラットな方が暮らしやすいもの。上と下というポジションで暮らしていると、お互いの存在が伝わりやすいのが安心です。様子を伺いに行くのにも距離が近いため、行き来がしやすく家の構造もシンプルになります。

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