屋外空間を上手くデザインするための5つのアイデア

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
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屋外空間を如何にデザインしていくということは、室内空間に比べると手をつけづらいと感じている方も少なくないはずです。やはり、生活空間となる室内の方が身近でアイデアも浮かびやすいと思います。しかし、家の外をどのように計画していくかによって、そこでの暮らしの幅や豊かさを大きく左右しますし、防犯性やプライバシー性といったことにも大いに関わってきます。そこで今回はTOKI ARCHITECT DESIGN OFFICEが手がけた建物で、屋外空間を上手くデザインするためのアイデアを紹介していきたいと思います。

屋外空間は敷地の傾斜や形を活かす

屋外空間を計画していく上でまず最初に考えたいのが、敷地の傾斜や形を積極的に活かしていくことです。そうしていくことで、土地に馴染む住まいにすることができますし、その場所だからこそできるオリジナリティ溢れるエクステリアにもなっていきます。こちらの住まいでは、1mほどの高低差を利用してスロープに枕木を敷き、緑溢れる周囲に合わせて庭にも草木を取り入れることで、自然と人とが調和しながら暮らしていけるような印象に屋外空間が演出されています。

こちらの住まいは、TOKI ARCHITECT DESIGN OFFICEの手がけた「里山に建つ家」です。




都市での暮らしを快適にしてくれる中庭

建物が密集するような地域に敷地がある場合、交通量や人通りの多い前面道路からの視線などを気にして、なかなか屋外空間を自由にデザインできないことも多々あります。そんな時におすすめなのが中庭です。これによって、中庭に面する外壁に大きな開口を開けることができ、市街地に建つ住まいでも明るく開放的な室内空間をつくり出すことができます。こちらのように、その中庭にウッドデッキを敷くことで、内と外の出入りがよりしやすくなり、中庭も1つの部屋のようにそこでのアクティビティも幅広いものにしてくれます。

こちらの住まいは、TOKI ARCHITECT DESIGN OFFICEの手がけた「ホワイエのある家」です。

ウッドデッキで室内と屋外の距離を近づける

上でも少し述べましたが、ウッドデッキは屋外空間の計画の中で重要なアイテムの1つだと思います。室内の床から屋外の地面がそのまま直接つながると、どうしても室内を出ると同時に段差を下りなければならず、内と外に実際の距離以上に隔たりを感じてしまいます。しかし、その間にウッドデッキがあることで、半屋外空間が生まれ、室内と屋外の距離もぐっと近づいてきます。こちらのように、室内の床とウッドデッキの高さを揃えながら、床材も同じようなものを使うことで、室内からウッドデッキへとスムーズにつながり、空間としてもより広がりを感じることができます。

こちらの住まいは、TOKI ARCHITECT DESIGN OFFICEの手がけた「湖沼に建つ家」です。

屋外空間を彩る植栽

家の周囲をデザイン面でも空間面でも豊かに彩ってくれるのが植栽です。地域に緑の溢れる敷地であれば、その風景に馴染む住まいとしてくれますし、都市部の緑の少ない敷地であれば、敷地内の緑が暮らしに豊かさや癒しをもたらしてくれます。こちらの住まいのように、地面には芝生を敷きながら、草花や低木などを上手に取り入れることで、屋外空間にも奥行きや高さといった立体感を生み出すような工夫をしてみるといいでしょう。

こちらの住まいは、TOKI ARCHITECT DESIGN OFFICEの手がけた「山里のいえ」です。

敷地を柔らかく囲む柵

外からの視線が家の中に入ってこないように、高い柵や塀で視線をカットしようと考えている方も多いでしょう。しかし、そうした柵や塀の場合、泥棒が一度敷地内に侵入してしまうと、外から姿が見えず、泥棒に狙われやすい家になるという反面も持っています。こうしたことから、敷地を柔らかく囲むような柵を取り入れることも検討してみてはいかがでしょうか。こちらの住まいのように、敢えて外からの視線を完全にはブロックしない柵のデザインとすることで、防犯性はもちろん、プライバシー性もある程度確保できるということを、屋外空間のデザインの際に念頭に置いておくといいでしょう。

こちらの住まいは、TOKI ARCHITECT DESIGN OFFICEの手がけた「ふたつのコートを持つ家」です。

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